石川の清酒

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2009.07.05

酒用語集【米】

戦前の品種 亀の尾

 阿部亀治が山形県東田川郡大和村(現余目町)の田んぼで発見。明治26年東北地方は大冷害にみまわれ、冷害に強い稲を植えていたがダメだった。そのなかで3本ほどよく実のなっていた稲穂が亀の尾である。「亀の王」がと友人がつけたが後に亀の尾となる。
 東北地方は勿論、関信越地方でも酒米として好まれた。五百万石、高峰錦、美山錦なども亀の尾の血がながれている。

戦前の品種 雄町

 江戸時代の終わり、岡山県高島村字雄町の岸本甚造が鳥取県の大山(だいぜん)詣りで路傍の稲田の中で発見。始めの名は「二本草」その後、明治2年地方の名を付け「雄町」となる。岡山県赤磐郡で作られるものは優秀で「赤磐雄町」と呼ばれる。
 戦前は滋賀県以西、西日本、四国、佐賀県まで広がる。現在は栽培が難しいために収穫量はきわめて少ない。

五百万石

 新潟・富山・石川・福井などで広く栽培される酒造好適米。昭和13年頃に新潟県農事試験場で造りだされた。

もち米・うるち米

 デンプンを構成するアミロースとアミロペクチンという二つの成分の割合によってデンプン自体の性質が変わる。
 アミロースの割合が少ないほど粘りが多い。例えば、もち米はアミロースがほとんど含まないため粘りが強い。いっぽう、うるち米はアミロースを17%〜24%含むので、もち米にくらべ粘りが少ない。
 食用では粘性を好むためコシヒカリやササニシキが人気。しかし、酒造りにおいては、麹米や掛米は蒸した米を放冷機で冷やすので、粘りが強いとだんご状になり作業性が悪い。
 ササニシキ100%の純米酒などは機械によらず手作業で、麹米は蒸米がばらけにくく総体的にはぜ込みが悪くなり製麹(せいきく)しにくい。

米1升

  純米酒の場合、白米1升(1.8L)から出来る酒は約1升6合(約2.9L)。

白米の配分

  通常の仕込みで使用される白米の比率は、酒母米用7%、麹米用27%、掛米用70%。

千粒重

 粒の大きさを示す単位として千粒重がある。千粒重を比較すると、飯用米のコシヒカリは約21.2g、一般米&酒用の日本晴は約22.3g、五百万石は約25.8g、山田錦は約27.8gである。精密度が同じでも大粒で重みがある方が原料米として求められ、吟醸酒などは半分削りとってしまうから特に大粒がよい。

地質

 粘土質であり水はけがよく、カルシウム、マグネシウム、カリウム、リンなどが豊富な土壌であること。土地柄一日の温度の寒暖差が激しい(10度以上)ことが良い心白米を生じる原因となっている。

値段

平成4年度産
米価格1俵(60kg)
精米した60kgあたり
山田錦
30,570円
43,670円
五百万石
22,490〜22,860円
23,130〜円
酒造用一般米
20,000円
28,570円
食用高級米
23,520〜26,310円
26,130〜29,230円

他用途利用米

 米が過剰在庫にならないように減反されている以外の別枠で生産された米。主食以外の用途を奨励するため他酒類・食品等の加工原料として供給されている。

酒造好適米

酒造好適米

 酒造好適米(醸造用玄米)は、通常の酒米や食用米よりも高精白米しやすい大粒。麹や酵素の栄養となるミネラル分、特にカリウムが米の内部にも適度に含まれ、はぜ込みやすく醪や酒母に溶けやすいもの。品種、産地、価格が毎年、指定されていて、普通の食用米よりも値段も高い。また一般米より検査等級が二段階多く検査が厳しい。
 一般に、酒造用に良いとされる米は、1.大粒 2.心白粒が多い 3.吸水性がよい 4.麹のハゼ込みがよい 5.蒸米の消化がよい 6.蒸米の手触りがよい 7.一定品質の米がえられる、と言われている。
 だがいい米を使用すれば良酒が造れるわけではなく、精米の出来・不出来等も酒質に影響する(真精米歩合、見掛精米)

山田錦

 大正12年に兵庫県立農事試験場で母を山田穂、父を短稈渡船(たんかんわたりぶね)で人工交配された。
 軟質大粒(1000粒で28g、普通米20〜30g)の心白米で、麹菌のはせ込みが良く「生もと」醸造に適した米。
 晩生種だが早い時期に植えられ、育成中は7〜8月には雨が多く、9〜10月は晴天続きが望ましい。稲穂が背高く栽培も難しく手間もかかり病害虫にも弱い。収穫量は少なく1反あたり山田錦は6〜7俵(400〜420kg)、日本晴なら約7〜8俵(470〜490kg)、一般米なら9〜10俵。多くの蔵元で吟醸酒用に使用されるが需要に追いつかないのが現状。
 ※1反は約992平方メートル

山田錦:主な生産地区

 兵庫県西部の播州(ばんしゅう)地区で年約1.2万t生産。現在は吉川町(よかわちょう)を中心に、三田市、神戸市北部、三木市、東条町、小野市、社(やしろ)町、滝野町、西脇市、加西市など、六甲山地北側にひろがっている。また特A地区と呼ばれ最も良質な山田錦を生産するのは吉川町、東条町、社町のごく一部地域。日照時間が少ない・朝夕冷え込む場所が良いとされる。
 美濃郡吉川町では栽培規模300町歩(約300ヘクタール)収穫量約2万俵(1200t)。栽培・生産が難しいため、嘉納会等とよばれる組織で結束され、納入先は決まっている。

特A地区 産地は

 A、B、C、Dの四段階に分けられる。特A地区というのは、この四ランク最高のAよりさらに優良地とされている田んぼ。これは前途の市町の吉川、東条、社、三町内のごく一部地域に限られる。
 酒米として最高品種といわれる山田錦だけに、誰でもドコでも入手できるという米ではない。充足率70%前後、いつも供給が需要に追いつかない状況にある。そこで、多くの蔵では麹米、もと米にだけ山田錦を使い、掛米には一般米を使っている。

その他の米

 最近注目されているものに、美山錦、五百万石、たかね錦、玉栄、八反、幸玉などがある。近年、雄町や亀の尾なども栽培されはじめた。

精米歩合

する意味

  玄米の表層部分(外層部)にはタンパク質・油脂・灰分を多量に含み、麹菌や酵母の活動を促い、その成分が清酒の着色や雑味などの原因になる。また粗白米は醪中で老化(消化性の低下)が速く消化されにくいので、飯用の白米より高い精米が必要。精米の出来・不出来が酒質に影響する(真精米歩合、見掛精米)
 普通酒用で70%前後、私たちが食べている飯米用は92%の精米。

タンパク質・脂質

 玄米の表層部に多く含まれるが内部にも点在する。一般玄米は6〜8%のタンパク質を含むが、75%に精米すると5.8%になる。ところが五百万石のタンパク質は玄米で5.8%、山田錦は5.1%と少ない。タンパク質が酵素によって分解されてできるアミノ酸は酒のうま味となる大事なものだが、多くなり過ぎると熟成中に色がでてきたりひね香のもとになる 
 また、脂肪は麹の酵素によって分解され、酒の香気成分の一因となるが、これも多くなりすぎると酒に悪影響。だが表層部に遍在しているので精米時に削り取ることができる。(玄米中に脂肪含有量2%の米の場合、70%精米で0.2%に減少)

密度

 精密度が同じでも大粒で重みがある方が原料としてよい。吟醸酒などは半分削りとってしまうので特に大粒が重要。千粒重を比較すると、飯用米のコシヒカリは約21.2g、一般米&酒用の日本晴は約22.3g、五百万石は約25.8g、山田錦は約27.8g。
 心白の白濁した部分は、デンプンのつまり具合が疎である(光を通すとぼやけてみえる)蜜より疎のほうが、麹菌の菌糸が中に伸びやすく、強い糖化力のある麹(突きハゼ)ができるので、酒母や醪の糖化もよくal発酵を促す。吸水性もいいので蒸米では酒母や醪中での溶けもよくなる。

玄米

 十月中旬から下旬にかけて収穫される。刈ったばかりの穂は25〜26%の水分を含んでいるので、穂掛にかけるか機械乾燥機で水分を15%くらいまで落とす。機械の場合は1時間に1%ぐらいの速度でゆっくり乾燥させる。籾の表層部と米の内部との水分バランスを崩さないようにするためで、速すぎると組織にひび割れをお越し、同割れの原因になる。
 この後、脱穀して玄米にし、これをライスグレーダーという機械にかけて粒を選別。2.0mmのグレーダーにかけ、さらに残った米を2.2mmにかける。

赤糠

 赤糠とは玄米を精米時、始めの色の付いた部分の糠。1kgの玄米から90〜100gの表皮と胚芽を除くように精米する。このとき白米の精米歩合は91%〜90%(赤糠は90g~100g)飯用の白米の精米では、表皮の胚芽を除くこの精米で十分である。
 精米方式は米同士の摩擦を利用した方法で行なわれる。

白糠

 赤糠を取り除き、さらに精米を進めて表皮から白い米粉を削りとったものを白糠という。玄米1kgから合計300gの糠を除いたら、700gの酒造用白米が残る。この場合の精米歩合は70%。
 精米方式は、円形の目の荒い砥石を回転させて白糠を削り取っていく方法が使われる。精米歩合の数値が低くなるほど精米度は高くなる。一般清酒は精米歩合70%〜60%である。

枯らし

 玄米を選別した段階で入荷さる。これを用途に応じて精米(60%・50%・40%)するが、米の温度と水分を調整し作業をおこなうため、2昼夜から3昼夜にも及ぶ。
 そのため精米直後の米は、精米機の熱で温められ、水分が失われもろい状態である。急に水に漬けしたら、水分を吸いすぎるだけでなく割れてしまうので、落ち着かせるために袋に入れて20日間〜1カ月ほど貯蔵する。これを枯らしという。以上の行程を経て、はじめて仕込に使用する。