石川の清酒

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2009.07.05

酒用語集【麹】

麹・酵母菌

 蒸し米にコウジカビを生やしたものを麹という。麹にはカビが生産した消化酵素が含まれ、この酵素菌のアミラーゼが、蒸し米のデンプンを糖分(ブドウ糖)に変える。酵母では糖分をアルコールに変える。清酒を造る作業のなかで一番大切なところが麹造りである。

糖化方法のちがい

 東洋は「カビの酒」、西洋は「麦芽の酒」の文化を築いた。この差は風土の差に根ざしている。東洋の多湿、西洋の乾燥がこの糖化方法の違い。

東洋の糖化方法

餅麹 デンプンを餅状に練り固めたものにカビを繁殖させる方法(東洋酒の特徴)
散麹 米粒で蒸されたままの蒸米にカビを繁殖させる方法(清酒の特徴)
 東洋の麹は、米などを荒びきした穀物に水を加え、煉瓦状または円形の餅状に練りかためたものにカビを繁殖させる。この麹は形状から餅麹(もちこうじ)と呼ぶ。
 一方、清酒はカビの繁殖(麹の製法)がちがう。米粒を蒸して、さましたものにカビを繁殖させる。米の一粒一粒がそのまま麹になるから散麹(ばらこうじ)と呼ばれる。

クモノスカビ・コウジカビ

 清酒以外の東洋酒は、生やデンプンをそのまま水でねりかため繁殖させる。カビの種類も「クモノスカビ」が自然に繁殖して麹となるがこれに対して、清酒は白米の米粒をそのまま蒸して麹を造り「コウジカビ」繁殖させる。
 蒸した米には「クモノスカビ」よりも「コウジカビ」のほうが繁殖しやすい。さらに日本では平安時代末期ごろから、コウジカビの種(胞子)をほとんど純粋状態で培養するという、現代のバイオテクノロジーに近い技術で、きわめて良質の米麹がつくられるようになった。
 大陸から渡来した稲作が、日本独特の「稲の酒」を生み、大陸で作られる「カビの酒」もまったく異なる進化の過程を歩んで、今日の繊細微妙な現代の清酒をつくり上げたことは世界に類をみない。

種麹

 麹室の温度は、麹カビの育生に適する28〜29度に調整。温度は乾燥麹をつくるために低く抑えられる。軟麹では香りが立たず味も鈍重になるから。室に引き込んだ蒸米を台の上に広げ、しばらくそのままおいて余分な水分を蒸発させる。その間、蔵人たちは米粒の艶や手触りを確かめ、種麹の植えつけに最適となる状態をチェックし種麹を植えつける。種麹は青みがかった緑の粉で、それを底が網になった容器に入れ、蒸米全体に振りかかるように高くかかげ散らしていく。

麹造り

 蒸米を山にして布をかけて保温。約12時間後に山を崩し、再び山にして6〜8時間後、今度は麹蓋(こうじぶた)と呼ぶ木の箱に移し、室に積上げる。室は麹カビの成長に合わせて、温度や湿度をきめ細かに調節。また麹カビの成長によって発生する炭酸ガスを除くために米をほぐしたり、上下の麹蓋の温度をできるだけすくなくするために麹蓋の入れ替えもする。この期間が約2日間。蔵人たちは24時間態勢で麹の寝ずの番をする。

突きハゼ

 米の一粒一粒が白っぽくなり麹カビが生育。カビは米粒の表面でなく中心部に向かって食い込むように入り込んでいるのが「突きハゼ」、菌糸が中に入る前に米の外まわりでの増殖がすすんでる状態が「総ハゼ」「ヌリハゼ」
 出来上がった麹は、しばらく乾燥させ「酵母」「蒸米」「乳酸」「水」と共に小ぶりの酒母タンクに仕込まれる。

吟醸香

 麹室を乾燥させ、蒸米の重さや麹の温度管理により、吟醸香は心配なく香るようになった。また吟醸香は時代により変化し、昭和7〜10年頃には吉野杉や梅の花のような香りが好まれ、戦後は高精白米時代にり、デリシャス・リンゴの香りとなった。

灘の麹の呼びかた

 通常、1米、2もと、3造りと言われるが、灘では「もと麹」「もと味米」「掛け麹米」「掛け味米」この順に使用していくことにより、山田錦の有効度を高めている。また、もと造りに使う麹を「もと麹」、もろみ造りでは「掛け麹」と呼び分け、同様にもとを仕込む蒸し米を「もと味米」、もろみでは「掛け味米」と呼んでいる。「掛け味米」は仕込む段階に応じてさらに「添え掛け味米」「仲掛け味米」「留め掛け味米」の呼称をもつ。

糖類

糖類 水あめ、ブドウ糖、粉末水あめ、米糠糖化液などがある。
全糖 醸造工程から生産された糖分。全糖=直糖+糊精(デキストリン)
直糖 直接還元糖の略。主成分はブドウ糖で全糖に対し多すぎると甘味が強くなる
糊精 酵素作用で分解されると直糖になる。
酸度 乳酸・コハク酸・有機酸。酸度が多いと辛く利け、少ないと甘く利ける
米糠加糖液 精米時に発生する白糠(精米歩合80〜60%)を使い、活性炭素・イオン交換樹脂等を用いて高純度の糖液としてそれを米の代用として仕込む。コスト面でメリットがる。香味とも淡麗でアミノ酸少ない酒質となる